労災隠しをされそう!労働災害に遭ってお困りの方へ
労働災害(労災)は、労働者が業務中や通勤中に負傷したり、疾病に罹患したりする事象を指します。これらの労災は、労働者の生命や健康に直接関わる重大な問題であり、緊急かつ適切に対応が求められます。しかし、現実には企業が労災の発生を隠蔽する、いわゆる「労災隠し」が存在します。本稿では、労災隠しの背景、企業側の知識不足、法的罰則、労災隠しを行う企業の特徴、リスク、損害賠償、そして当事務所が提供できるサポートについて詳述します。
1 なぜ労災隠しをするのか
企業が労災隠しを行う背景には、以下のような要因が考えられます。
保険料の増加回避
労災が発生すると、労災保険の保険料率が上昇する可能性があります。これを避けるために、労災の発生を報告しない企業があります。
企業イメージの保護
労災の発生は、企業の安全管理体制の不備として社会的評価を下げる可能性があります。そのため、企業の評判を守る目的で労災を隠蔽することがあります。
行政指導や監査の回避
労災が報告されると、労働基準監督署からの指導や監査が行われる可能性があります。これらを避けるために、労災を報告しないケースがあります。
2 企業側にも知識がないこと
一部の企業では、労災に関する法的義務や手続きについての知識が不足しているため、結果的に労災隠しを行ってしまうケースがあります。例えば、労災保険への加入義務や、労災発生時の報告義務を認識していない企業が存在します。このような知識不足は、労働者の権利を侵害するだけでなく、企業自身にも法的リスクをもたらします。
3 労災隠しの罰則
労災隠しは、労働安全衛生法に違反する行為であり、厳格な罰則が設けられています。具体的には、労働者が死亡または休業した場合、事業者は労働者死傷病報告を労働基準監督署に提出する義務があります(労働安全衛生法第100条)。これを怠った場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります(労働安全衛生法第120条)。 また、虚偽の報告を行った場合も同様の罰則が適用されます(労働省災害補償保険法第42条)。
4 労災隠しをする企業とは
労災隠しを行う企業には、以下のような特徴が見られます。
・安全管理体制の不備:労働環境の安全性を軽視し、適切な安全対策を講じていない企業。
・コンプライアンス意識の欠如:法令遵守の意識が低く、労働者の権利を軽視する企業。
・労働者とのコミュニケーション不足:労働者からの報告や意見を適切に受け入れず、問題を隠蔽しようとする企業。
5 労災隠しのリスク
労災隠しは、企業にとって多大なリスクを伴います。
法的リスク
前述の通り、労災隠しは労働安全衛生法違反となり、罰金などの刑事罰が科される可能性があります。
経済的リスク
労災隠しが発覚した場合、被災労働者からの損害賠償請求を受ける可能性があります。また、労災保険が適用されない場合、企業が全額負担することとなり、経済的負担が増大します。
社会的リスク
労災隠しが公に知られると、企業の信用失墜や取引先からの信頼喪失につながり、事業継続に支障をきたす可能性があります。
6 労災隠しによる損害賠償
労災隠しにより、労働者が適切な補償を受けられなかった場合、企業は民事上の損害賠償責任を負う可能性があります。具体的には、治療費、休業損害、後遺障害が残った場合の逸失利益、そして慰謝料など、多岐にわたる損害賠償請求が考えられます。これらは企業にとって大きな経済的負担となるだけでなく、社会的信用の失墜にも直結します。
7 当事務所がサポートできること
当事務所では、労災隠しをしようとしている企業に労災を申請するよう促したり、被災者自身で労災を申請する際の書類を書き方などをサポートすることができます。また、会社に責任がある事案であれば、会社に損害賠償を請求する証拠について収集のアドバイスもできます。危険な労災の現場の写真、図面などです。
このように会社が労災隠しの圧力をかけてきても、弁護士からアドバイスを受けていれば、労災の申請や損害賠償について適切に対応できて不利益を防止できますので、当事務所にぜひご相談していただきたいと思います。